ゴキブログ一覧
2009 .4.30
リュウキュウモリゴキブリ 卵鞘
リュウキュウクチキゴキブリ卵鞘.
大きさは7mm内外.
形や大きさにムラは無く,ここの所卵鞘の異形ばかり見てきたので,
ある意味完成度の高い種というイメージである.
初齢幼虫の群れ.
本種が産卵場所として好む条件は,湿度の高い場所.
乾燥した場所にも産み付けてあるが,圧倒的に水場のような場所が多い.
また,初齢幼虫も乾燥したシェルターより,
写真のように,ミズゴケ内などの湿った箇所に群生している.
2009 .4.28
リュウキュウモリゴキブリ 幼虫
幼虫は終齢に近づくと濃褐色となり,胸部背面側縁は淡褐色となる.
回りにある黒い物体は卵鞘.
こちらは中齢幼虫と1齢幼虫.
2009 .4.27
リュウキュウモリゴキブリ
チャバネゴキブリ科
チャバネゴキブリ亜科
ホソモリゴキブリ属
リュウキュウモリゴキブリ Episymploce sundaica(Hebard)
日本に生息するホソモリゴキブリ属は本種とアマミモリゴキブリの2種.
本種は,生息地では地表徘徊性が強いようで,
空き地の草の根をかき分けると,普通に採る事が出来る.
生息地は沖縄本島以南の島々.
♂成虫.
成虫の体色は,見ての通り艶のある明るい茶色で,強く出る斑紋は無い.
♀成虫.
卵鞘を付けている.
本種は日本産のゴキブリの中では良く飛ぶ方で,
高い場所から滑空する飛び方ではなく,
低い場所から自分の羽ばたきにより飛び立つ.
飼育する際は逃げないように注意が必要.
2009 .4.24
エジプト砂漠ローチ 卵鞘続報
かなり小さな卵鞘も孵化していた.
色の薄い卵鞘は光で透かすと中を見る事が出来る.
この卵鞘は短いものだが,5個見える.
2列として約10匹出てくるはずだ.
2009 .4.23
エジプト砂漠ローチ復活?
孵化が順調に進行し,孵化容器内での幼虫密度が高くなってきたので,
1サイズ大きいプラケに移し変えた.
写真の中に4匹確認できる.
1齢幼虫の体長は約4㎜.
現在早い個体で2齢まで成長しているが,体色は白いままだ.
子供集合写真.
全部で100匹以上孵化していた.
2009 .4.22
昆虫と自然
「昆虫と自然」5月号に,小笠原関連の特集が組まれています.
特集として「小笠原の昆虫の現状と保護」.
現在の小笠原の状況を,現地の隅々まで知り尽くした研究者が執筆しており,
非常に貴重な内容となっています.
その中には当社で関わってきた事なども出ています.
私も少し出ています.
これから小笠原にいこうと考えている方.
環境問題に興味を持っている方は是非読んでみてください.
ちなみに巻末に広告も載せました.
2009 .4.21
チャオビゴキブリ 幼虫
1齢幼虫.
体長2㎜内外.
背面は白いバンドが入る特徴のある形態をしている.
一度見たら他のゴキブリ幼虫と見分けがつきやすい.
中齢幼虫.
そのまま大きくなった感じ.
大概のゴキブリ幼虫は茶色が強いが,
本種のベースとなる色は黒色.
成虫になって茶色が強く出る.
右が♂,左が♀.
2009 .4.20
チャオビゴキブリの産卵
本種は産卵場所として乾燥した場所を好む.
またカムフラージュ等は一切せず,生息環境に貼り付ける様に産下する.
色は薄い茶色でクロゴキブリやウスヒラタゴキブリのように濃茶色にはならない.
中には下の写真左のように緑色に近いものもある.
大きさは皆揃っており,約5㎜内外.
卵鞘に厚みがあり,太短い.
見慣れたゴキブリ類とは少しタイプが違う.
2009 .4.17
ジャイアントウッドローチ 脱皮直後幼虫
脱皮直後幼虫トリオ.
本種は大型であるがゆえに,脚の棘が巨大で触ろうとするとチクチク痛い.
刺さったかのような痛みが伴う.
フラッシュをたくともっと白い.
しかし,まだ白い内はおとなしく,痛い思いをしなくてもすむ.
いつも思うのだが,このまま白ければまた別の道を歩めた昆虫ではないかと思う.
2009 .4.16
サツマツチゴキブリ 繁殖
何度も越冬個体を飼育したが,卵鞘は産むのだが孵化に至らなかった.
採集する時期が悪いのか,飼育法が悪いのか.
しかし,やっと今年採集した個体が,春を向かえ産卵 孵化していた.
手前の3匹は成虫.
矢印が1齢幼虫.
本種は親が小さいので,子も小さい.
しかし,ヒメモリゴキブリのように,すぐ隠れる事は無い.
カメラにも難なく収まってくれる.
幼虫その1.
幼虫その2.
単色で地味な幼虫である.
このあたりのサイズの幼虫を見ると,ホラアナゴキブリの成虫とつい比べたくなってしまう.
2009 .4.15
ヒメモリゴキブリ 孵化 2
鞘を産み始めて4ヶ月近く経過してやっと孵化した.
半分あきらめかけていた矢先である.
どこにいるか判りますか?
矢印の所にいます.
まだ1齢幼虫で非常に小さい.
写真を撮ろうと遮蔽物から追い出すのだがジッとしていない.
こちらは2齢位だと思う.
成虫の色合いから考えて,幼虫も濃い茶色を予想していたが,
以外にもフタテンコバネゴキブリやクロゴキブリの1齢の様に,
白いバンドが入る綺麗な幼虫であった.
それにしても素早い.
2009 .4.14
ヒメモリゴキブリ 孵化 1
再登場のヒメモリゴキブリ.
ライトブラウンの小型種.
左が♂,右が♀.
♂は腹端を越える長い翅があり,雌は腹端があらわになっている.
卵鞘は普通に産むのであるが,一向に孵化しなかった.
結局,前回紹介した扁平な卵鞘は孵化しなかったようだ.
これは現在産んでいる卵鞘.
厚みがあり,薄っぺらな卵鞘に比べ明らかに孵化しそうに見える.
普通,親は孵化する卵鞘は真面目にカムフラージュするが,
孵化しない異常卵などは放置する傾向が強いように思う.
この辺が屋外種の飼育の難しいところではないかと思う.
2009 .4.13
オレンジヘッドビュレットローチ 餌
本種の餌もいつもの様に固形飼料を与えている.
当然良く食べる.
食性の良く判らない新規の種には,シェルターも兼ねて落ち葉も入れている.
右が固形飼料,左の「グシャ」としたのが落ち葉.
取り出すと判ると思うが,葉脈だけ残して綺麗に食べている.
明らかに好んで食べている事がわかる.
こうゆうのを見ると,ゴキブリも嫌われる存在ではなく,
自然界の中の分解者として組み込まれている昆虫だと思うわけである.
2009 .4.10
オガサワラウスヒラタゴキブリ幼虫・卵鞘
こちらは幼虫.
腹背面の両端に黒斑が発達した個体.
ウスヒラタゴキブリの幼虫はどちらかというと薄黄色だが,
本種は褐色系が強い.
ちなみに食べているのはいつもの固形飼料.
こちらは卵鞘.
ウスヒラタゴキブリと変わらない.
産卵場所としては,このように乾燥した場所にするが,
全てがそうではなく,給水器回りの湿度の高い場所に産み付けている物もある.
飼育に関しても,ウスヒラタゴキブリと特に違いは無い.
しかし,繁殖スピードは記録したわけではないが,
モリチャバネゴキブリや,ミナミヒラタゴキブリと比較して,
ゆっくり感がある.
2009 .4.9
オガサワラウスヒラタゴキブリ 成虫
改めてご紹介.
オガサワラウスヒラタゴキブリ Onychostylus pallidiolus boninensis Asahina
生息地は小笠原諸島.
昨日紹介した関東にも生息するウスヒラタゴキブリの地域亜種.
違いとしては,
オガサワラウスヒラタゴキブリの形態に黒斑(褐色斑)が多く現れる事.
その部位は頭頂,顔面,腹部腹面の側方.
また,幼虫でも著しく黒斑の発達する個体が多く出現する.
これは羽化不全で上翅片側が欠損した個体であるが,
腹背面の黒斑がよく判る.
こちらが腹面.
こちらにもウスヒラタゴキブリ特有の黒斑が出現する.
2009 .4.8
エジプト砂漠ローチ孵化卵鞘
シナゴキブリEupolyphaga sinensis,
カプチーナErgaula capucinaなどの,
雄は長翅で細身,雌は10円玉のような丸身の雌雄異形の種が産む卵鞘は,
本種のような大きさがまちまちの卵鞘を産む.
以前から,この短い(小さい)卵鞘は孵化しているのか疑問に思っていた.
というか,孵化しないだろうと思っていた.
しかし,卵鞘しか残せないような状態となり,
いつもは孵化した卵鞘まで見ないのであるが,
今回はどの程度孵化しているか確認してみた.
全て孵化した卵鞘である.
右列のような色が濃く,頑丈そうな卵鞘は孵化してあたり前なのだが,
左下の長さはあるが形が歪んだ物や,
色が薄茶色のどう見ても未熟卵鞘のようなもの.
中列最下の短い物.
一応孵化したようである.
極端に短い卵鞘の孵化は確認できていないが,
結構変な形の卵鞘でも孵化する事はわかる.
2009 .4.7
ヤエヤマサソリの子別れ
ヤエヤマサソリの親の背中から幼体が巣立っていた.
親の背中には1回目の脱皮殻が寂しく残っている.
脱皮間もないと思われる子供.
少し離れた場所にいた幼体.
一つ目の怪物にも見える.
他の子はどこだろうと思った矢先,親が移動したその場所に子供がいた.
守っていたのだろう.
はたして,この子達の内,何匹が大きくなるであろう.
2009 .4.6
久しぶりのブラーミニメクラヘビ
本種の飼育に際して,関東で採集したヤマトシロアリを主食として与えている.
結構大きなコロニー内に1匹投入しただけであるが,
投入して約5ヶ月たえずプラケ内にシロアリの活動が見られたので,
シロアリの繁殖量とメクラヘビの摂食量が拮抗していると思っていた.
しかし,最近ついにシロアリが駆逐されたのか見掛けなくなってきたため,
ケージを暴いてみた.
案の定シロアリは20~30匹しか残っておらず,
メクラヘビに駆除されてしまったようだ.
相変わらずミミズのようなヘビである.
別のショット.
2009 .4.3
エジプト砂漠ローチのその後
壊滅をお伝えした後,
小プラケで管理していた中~成虫グループだが,
昨日,経過確認ついでにマット交換を行った.
なんと,生存は4匹.
♂幼虫2.
♀幼虫1.
♀成虫1.
左の容器はダニ除去試験に使用した個体が入っているタッパー.
結果的に何らかのダニ除去処置を施した方が生き残っている.
ゴキブリ飼育を甘く見た代償がここにある.
反省している.
2009 .4.2
ホタルゴキブリ床換え 後編
シェルターの底も糞で詰まってしまっている.
再利用するときは,ピンセットを差し込んで糞をかき出す.
シェルターを移動した後に残った糞の山.
作業後.
綺麗になりました.
2009 .4.1
ホタルゴキブリ床換え 前編
ホタルゴキブリ床換え.
作業前.
本種は壁面を非常によく登る.
登攀防止に塗っている炭カルもこのようにすぐに落ちてしまう.
糞も同サイズのチャバネゴキブリに比べ粉っぽく,
溜まると湿度がたまりカビが出やすい.